パワーハラスメント(和製英語: power harassment)とは、職場内虐待の一つ。職場内の優位性を利用した、主に社会的な地位の強い者(政治家、会社社長、上司、役員、大学教授など)による、「自らの権力や立場を利用した嫌がらせ」のことである。略称はパワハラ。当初のパワハラ 52キロバイト (8,227 語) - 2022年3月3日 (木) 08:36 |
西日本新聞 3/29(火) 9:56
福岡市の男性(49)は4年前、観光バス会社の新人研修を受けていた。運転手になる訓練で実際にバスを走らせる。時速50キロほどで山道に入った。
そのとき、運転席の後ろにいた男性上司から、傘の持ち手を首に引っかけられた。強い力で後ろに引かれ、体がのけぞる。車体は揺れた。「何するんですか」。思わず振り払った。
ハンドルを握ると猫背になる癖があり、いつも注意されていた。その指導だったのだろうが、上司は黙ったまま。同乗していた数人の研修生も声を出さない。怖くて会社には報告できなかった。
男性は入社直後から、上司にアイドルファンであることを冷やかされた。「気持ち悪いやつ」「いい年して」「おたく」…。会社中に言いふらされ、同僚にもからかわれた。
高速道路を時速100キロで走る研修中、上司がスマートフォンでアイドルの動画を再生し、耳に近づけてきたこともある。慌てて振り返り、脇見運転になった。
やがて頭痛と不眠に悩まされるようになった。研修中の恐怖や屈辱を思い出すと気分が悪くなる。入社からわずか半年後、不安障害で休職した。
「もう復帰は無理かも」
会社は上司のパワハラを認めて処分したが、復職支援はほとんどなかった。症状は続き、休職は延びていく。半年、1年、1年半。
男性が求める労災申請の協力も渋った。やむなく、仕事以外の原因で働けなくなると支給される傷病手当金で生活。休職が2年半に及ぶ頃、「もう復帰は無理かも」と退社した。
その後は職が決まらない。面接を受けてもメンタル不調やパワハラ被害で退職したことを明*と反応が悪い。気持ちの浮き沈みが激しく、空腹なのに2日ほど食事ができないこともある。
「会社に戻れず転職もできず、体はこんな感じ。人生もう負け組です」。今は生活保護で日々をつなぐ。
「気分障害」の患者数は17年、127万6千人
男性のように仕事でストレスを感じ、労災補償を求める人は増えている。精神障害に関する請求は2012年度の1257件が、20年度は2051件に。ただし認められるには、指定された疾病があることや、病気になる前の半年間に強いストレスを受けたことの証明が必要だ。認定は12年度が475件、20年度は608件にとどまる。
傷病手当金を受ける人も多い。約4千万人が加入する国内最大の健康保険「全国健康保険協会(協会けんぽ)」では20年10月、傷病手当金を受給した約13万件のうち、最も多い原因が「精神および行動の障害」で32%台だった。
心の健康を崩した労働者の全体像はさらに膨れ上がる。国の最新の調査では、労災対象となるうつ病などの「気分障害」の患者数は17年、127万6千人。仕事に就くことができる生産年齢人口の15~64歳では87万人に上る。
※続きはリンク先て
https://approach.yahoo.co.jp/r/QUyHCH?src=https://news.yahoo.co.jp/articles/b34a86a06c3af0d0dcc950a658d19c8d2b93f81a&preview=auto
心の調子を崩して会社を辞めた男性。バスの運転手になるのは幼い頃からの夢だった
(出典 i.imgur.com)