神宮の外苑として1926年に奉献された。内苑が日本風であるのに対して、外苑は西洋風であるのが特徴。広大な敷地の中に聖徳記念絵画館や明治神宮野球場(神宮球場)がある。なお国立霞ヶ丘競技場は、第二次世界大戦前は外苑競技場として外苑の施設であったが、1956年に文部省に移管され、現在は神宮外苑に含まれない。 20キロバイト (2,917 語) - 2021年6月12日 (土) 13:55 |
神宮外苑の樹木892本伐採して高層建築、賛成多数で承認 批判意見も「議論は十分尽くされた」 都審議会
神宮球場や秩父宮ラグビー場を建て替える明治神宮外苑地区の再開発に向けた計画案は9日、東京都都市計画審議会で賛成多数で承認された。都側は、再開発に伴う樹木の伐採は892本に上るとの見通しを説明。委員の一部からは継続審議を求める声も出たが採決となった。(森本智之)
伐採については、石川幹子・中央大研究開発機構教授が1000本に上ると試算。都の担当者は取材に「できる限り保存か移植するよう事業者と協議する」としていた。関係者によると、移植を含めると1056本が再開発の影響を受ける可能性がある。
この日の審議会でも、委員から「1000本近い伐採はこれまで表に出ておらず丁寧に説明するべきだ」「地球温暖化への対応では、緑を増やすのが流れで、逆行しているように見える」などと批判的な指摘が出た。
樹木伐採について、都側は「新たに木を植えることで緑は増える」などと理解を求めた。だが、再開発の事業者が昨年夏にまとめた環境影響評価書案によると、新たに木を植えるなどして緑の面積は増えるものの、体積は1割弱減少する。
審議では委員の都議が、樹木伐採に関連する模型を持ち込むことを求めたが、都は「模型の説明では議事録を読んだ都民が状況を把握できない」と拒んだ。この委員は「議論が尽くされていない」と採決の延期を求めたが、原田保夫会長は「十分尽くされた」と応じず採決を行った。審議は2時間半ほどで終わった。
石川氏は本紙の取材に「伐採樹木には100年近く守られてきた大木も含まれ、新たに植えても代わりにはならない」と主張。今後は「都に計画の情報開示を求め、改善するよう交渉したい」と述べた。
神宮外苑は日本初の風致地区として景観が守られてきたが、国立競技場の建て替え以降、開発が本格化した。今回の計画で建築要件はさらに緩和され、高層建築が立ち並ぶ。歴史的な景観が変わる節目となる。
東京新聞 2022年2月10日 06時00分
https://www.tokyo-np.co.jp/article/159304